6.インフラ・防災へ投資、原発は廃止
私たちは気候危機に直面しています。気候変動がこのまますすむと、自然災害は激甚化し、農林水産業に被害をもたらし、私たちの暮らしに深刻な影響を与えます。原発を即時廃止するとともに、気候変動を止めるために、断熱などの省エネルギー化と、地域で自然と調和した再生可能エネルギーの普及・設置をすすめます。現在、日本の公共インフラ、防災インフラは老朽化がすすみ、国も自治体も財政不足を理由に民営化や廃止をすすめようとしています。しかし、公共インフラは国や地域社会にとっての重要な資産であり、人々のとってのライフラインでもあります。公共インフラや防災インフラのメンテナンスと増強によって、地域の生活を守り、産業と雇用をつくります。
国に求めること
- ●10年間で官民あわせて200兆円のグリーン投資を行い、自然エネルギーや省エネルギーのほか、エネルギー供給インフラや脱炭素化のための新技術などのグリーン産業で毎年250万人規模の雇用創出を求めます
- ●原発は即時禁止し、政府が買い上げて廃炉をすすめます
- ●原発やアンモニア混焼推進ありきのGX(グリーントランスフォーメーション)政策を見直し、脱原発・脱化石燃料のための脱原発グリーンニューディール政策を国として位置づけます
- ●国が予算を確保し、道路、橋、トンネル、水道管など様々な社会インフラの改修・修繕・更新に投資することを求めます
- ●交通の脱炭素化のために、最先端技術の開発・普及を求めます
- ●上下水道の民営化に反対します。市町村事業である水道・下水道の技術継承のため、広域自治体として都道府県の専門職を配置し、広域的なカバーを求めます。また老朽化した水道管の更新を計画的に行います
- ●リニア新幹線については、必要性が低く環境破壊のおそれがあることから計画の見直しを求めます
- ●温室効果ガス排出量は 2030年までに70%削減し、2050年までのできるだけ早い時期にゼロにします
- ●2030年までにエネルギー供給における自然エネルギーの割合を70%に、2050年までのできるだけ早い時期に100%を目指します
- ●暮らしの質を高めながらエネルギー利用効率を高め、2030年までにエネルギー消費量を40%、2050年までに60%削減することを目指します
自治体で取り組むこと
- ●上下水道の料金を維持あるいは引き下げます。そのために高金利の企業債の置き換えや内部留保金を活用します
- ●施設の更新や上下水道の菅の新設・更新は積極的にすすめます。特に個人負担となる鉛菅の敷設替えを自治体の責任で行います
- ●市営バスを充実させ、必要な公共交通や移動弱者のための移送サービスを維持・発展させます。また、コミュニティバスなど「買い物難民」をなくす施策をすすめます
- ●民間バス事業者が撤退する場合は、補助金の増額によるバス運転手の確保や、公営化を進めます
- ●被災者生活再建支援法を抜本的に拡充し、支援金を当面 500 万円に増額するとともに対象を半壊などにひろげます。災害救助法にもとづく応急救助を、被災者の生活の再建に結びつくよう充実させます
- ●学校や病院・社会福祉施設、大規模集客施設、ライフラインなどだけでなく、すべての住宅の耐震診断・耐震補強を促進します。改修工事は地元中小業者が請け負うようにします
- ●保育園、特別養護老人ホーム、市営住宅の建設など、身近な公共事業を増やします
- ●公共施設の断熱、太陽光パネル設置、蓄電池の導入をすすめ、災害拠点とします
- ●自然エネルギーの導入にあたっては、居住実態のある地域住民の参加と出資などを要件とし、大企業などによる乱開発を防ぐための規制導入を行います